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三柱神社・川倉観音堂/鬼コがいる霊場

基本情報

神社名  : 三柱神社
旧社格  : 村社
霊場名  : 川倉観音堂
住所   : 青森県五所川原市金木町川倉林下91-1


朱印所  : 青森県五所川原市金木町川倉林下80-1


御朱印  : あり
御本尊  : 聖観世音菩薩
建立年  : 創建不詳
創立者  : 弘前藩第三代目藩主・津軽信義が霊場として整備
御詠歌  : 水上は いずこなるら ん川倉の 耳にこととう 山びこの声
その他  : 津軽三十三観音巡り第十三番札所

歴史

寛文8年に霊場として整備されたのが始まりとか。
寛延年間に津軽三十三観音霊場第13霊場札所に選定。それ以降も広く信仰されていく。
当初は【観世音菩薩・阿弥陀仏如来・薬師如来】が祀られていた。安政2年に【飛龍権現】を合祀し【飛龍三社大権現】と称す。
明治時代になり神仏分離令により観音堂は廃堂となり【三柱神社】と改称。
明治6年【金木八幡宮】に合祀するが明治8年に復社。
元々は1644年に、戦乱になった人々の菩薩を弔うために創建された。
御本尊自体は現在まで行方不明となるが、1930年に観音堂が再建されている。

御朱印について

・ あり
・ 自分で押印する
・ 初穂料は200円
・ 境内には朱印所は無い
・ 霊場近くの民家にあり

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御祭日

・ 新年祭  : 4月12日
・ 例大祭  : 旧7月9日
・ 新嘗祭  : 11月12日

三柱神社に祀られる御祭神

・ 大山祗神
・ 大国主命
・ 水波女命

御祭神の神格と御利益

【大山祗神】
・ 『日本書紀』での表記で、読み方は【おおやまづみのかみ】
・ 『古事記』では【大山津見神】と表記で読みは同じ
・ 別称で【和多志大神(わたしのおおかみ)】や、【酒解神(さけとけのかみ)】
・ 山の神の総元締め
・ 様々な諸産業から文化的な領域まで、幅広い御利益を持つ
・ 山での工事や、ダムを造る際に、山の神の怒りを鎮めるために、当神を祀ることが多い
・ 海の神として瀬戸内水軍の守護神
・ 日本は島国。日本の海を守る・国防に携わる人々からの崇敬が篤い
・ 青森県内において【大山祗神】を祀る神社としてもっとも有名な神社は『岩木山神社』
《神格》
山の神、海の神、酒の神、軍神、武神
《御利益》
商売繫昌、試験合格、家庭平安、安産、厄除け、農産・山林業守護、鉱山業守護、漁業守護、航海守護、商工業守護、酒造業守護


【大国主命】
・ 大国主神
・ おおくにぬしのかみ
・ 父神が古事記と日本書記で違う
・ 古事記→天之冬衣神(あめのふゆきぬのかみ)
・ 日本書記→素戔嗚尊(すさのおのみこと)
・ 葦原中国の支配権を素戔嗚尊から譲り受けて以降、天津神への国譲りまで地上の王として君臨
・ 出雲国を治める王
・ 非常に妻子が多い
・ 美男子で艶福家。要するに凄いモテる
・ 因幡の白兎の逸話を持つ
・ 神仏習合の際に仏教の守護神・大黒天と習合
・ それ以降【大黒様】
・ 七福神の大黒天と同一視されるように
《神格》
国造りの神、農業神、商業神、医療神、縁結びの神、国津神
《御利益》
縁結び、子授、夫婦和合、金運、病気平癒、産業開発、交通・航海守護、商売繁昌、五穀豊穣、厄除け

【水波女命】
・ みつはのめのかみ
・ 日本における代表的な水の神様
・ 井戸神・農耕神から、福井では紙漉きの神
・ 伊邪那美神の尿から生まれた。便から生まれた【埴安神(はにやすのかみ)】と合わせて『厠の神』として祀られる
・ トイレの神様
・ ミズハノメ神の名前から『水が走る』『水が這う』という
・ 『ミズハ』は『水つ早』として井戸や泉の出始めの意味でもある
・ 主祭神として祀る神社は少なく、一般的に農業守護の信仰を持つ神様が祀られる神社の摂社・末社に祀られることが多いという
《神格》
水の神、井戸神、紙漉きの神、農耕神、川の神、肥料の神
《御利益》
子宝、安産、祈雨、止雨、商売繁昌、治水


川倉観音堂の御本尊の御利益

【聖観世音菩薩】
・ しょうかんぜおんぼさつ
・ 観世音菩薩という仏教の菩薩の一つ
・ 慈悲を象徴する存在
・ 観世音菩薩は全ての人々の苦しみを救い、苦難に耳を傾ける菩薩として広く信仰
・ 『聖観音』は観音菩薩の基本的な姿
・ 観音信仰の中で最も一般的な形態
・ 日本だけでなく、中国や東南アジアにも広がっている
《真言》
【オン アロリキャ ソワカ】
・ 慈悲と救済を願うために唱えられるもの
・ 『オン』は神聖な音
・ 『ソワカ』は成就しますように
・ 『アロリキャ』は観音菩薩の特定の姿に対する呼びかけ
《御利益》
・ 苦難や災厄からの救済
・ 健康長寿
・ 子宝・安産
・ 願望成就
・ 心の安らぎと癒し

鬼コとは?

・ 青森の伝統的な祭りや文化の中で見られる重要な存在
・ 鬼の姿を模した伝統的な存在
・ 地域の祭りや行事に登場
・ 青森の民間伝承や神話に関連する存在
・ 悪霊や災害を追い払うために使われることが多い
・ 祭りの行列に参列する。獅子舞や天狗も参加するし、鬼も参加するのかぁ
・ 昔話や伝承などでは、『鬼=悪い者』というイメージ
・ 青森の鬼は悪いイメージは無く、地域に根付いた良き存在。厳しさと恵みを併せ持つ神のような存在
・ 鬼らしくない鬼もちらほら
・ 鬼コカードなるものも存在する
・ 津軽での節分の際の掛け声は独特
・ 普通は「福は内、鬼は外」だが、津軽は「福は内、鬼も内」
・ 地名にも表れ『鬼沢』という集落がある
・ そこにある『鬼神社』は『鬼を祀った神社』という
・ 角が無く、忍辱が大好物だとか。にんにく?青森はにんにくが有名だからなぁ…六戸とか田子とか

※写真は闇霞神社の鬼コ

境内の様子

【一の鳥居】
笠木  : 水平
島木  : なし
木鼻  : あり
楔   : あり
額束  : あり
その他 : 笠木の断面が斜め
・ 神明系鳥居の【宗忠鳥居】
・ 木造
・ 嘗ては全体が朱色だったのだろう
・ 名残として笠木が朱色
・ 朽ち果てて倒れている鳥居もあるので、まだ建っているだけでも立派

【二・三の鳥居】
笠木  : 反り増しあり
島木  : あり・反り増しあり
木鼻  : あり
楔   : あり
額束  : あり
その他 : 柱の前後に稚児柱がある
・ 新仏集合の名残を残す鳥居
・ 明神系鳥居の発展形【両部鳥居】
・ 大体の神社で見られる鳥居
・ 一の鳥居よりも新しいのだろう
・ 二の鳥居の額束横に『角の無い鬼コ』
・ 三の鳥居の額束のところに座っているのは『角のある赤い鬼コ』
・ 二の鳥居の鬼子は笠木と貫を支えているのかな?
・ 三の鳥居の鬼子は………疲れたオッサンに見えるのは気のせいなのだろう

【三柱神社御社殿へと続く参道にある鳥居】
・ 一の鳥居同様に宗忠鳥居
・ 木造
・ 朱色がほとんど剥げている
・ 物かなしい雰囲気

【参道】
・ 時期的に落ち葉が多い
・ 集落の一角にあり、参拝時に近くを車が通っているが、静かで薄暗く誰かに見られているような雰囲気を持っている
・ 誰か………ああ、鬼コが見てたか
・ 落ち葉が凄いことになっているが、参道は何故か落葉が少ない。整備されているのかな?

【御社殿前の鳥居】
・ こちらも宗忠鳥居
・ それなりに朱色が残る鳥居

【鳥居に近い狛犬】
髪・眉 : 髪は短め。前髪カール
口・歯 : 短い普通の歯と牙。唇は薄いかな?
髯   : 顎に短いパヤパヤとした髭が生えている
耳   : 伏せ耳。舌に垂れるような伏せ耳
目・鼻 : 楕円形の目で円い瞳。大きい団子のような獅子鼻
毛・尾 : 立ち尾。毛並みは張り付き短い
手足  : 手足は小さい。爪は立派
姿勢  : ピーンと背筋を伸ばしたお座り
・ 手ぬぐいをほっかむり
・ もみ上げ近くの髪(?)がカールしている
・ 猫背になっている狛犬はよく見るが、背筋を伸ばした狛犬はあまり見たことない
・ スリムな感じ
・ 多分岡崎現代型

【御社殿前の狛犬】
髪・眉 : 前髪カール。髪は毛先がカールしている。先の狛犬に比べて髪は多い
口・歯 : 白い大きな牙。唇もふちがある事からわかる
髯   : 髪同様に毛先がカールした顎髭
耳   : 伏せ耳。後方に伸びる伏せ耳
目・鼻 : 半円形の目と黒い瞳。目立つ獅子鼻
毛・尾 : 立派な立ち尾。毛並みは全身に張り付くが流れるような毛並み
手足  : 大きく筋肉質な手足
姿勢  : 少々猫背なお座り
・ 唖形は何かの事情で壊れたらしい
・ 脚の台座箇所はあったが…
・ 吽形一体でも存在感は抜群
・ 一体になったからか目がギンギンで大きな牙。キマって………強そう
・ 顔周りに髪や髯。ライオンのような豪快な鬣に見える
・ 江戸型や浪速型の狛犬を併せたような見た目の狛犬
・ 浪速型に寄せたような狛犬

【手水舎】
・ 一本の柱に屋根
・ 手水鉢
・ これ以上ない位に簡易的な建造物
・ 屋根はトタンかな?

【摂社・末社・石碑】
・ 民謡碑。多分岩木山関連の民謡
・ 津軽藩四代目藩主・津軽信政の新田奉行の館跡があった場所だとか
・ 神社・観音堂周りには小堂や庚申塚、不祥な石碑もあった

【三柱神社・御社殿】
階層   : 平屋
材質   : 木造、漆喰
建築様式 : 入母屋
屋根の特徴: 平入
屋根の材質: トタン、木造
宮彫り  : 龍神
木鼻   : 獅子
・ 見た感じ新しく見える
・ 壁や柱の色的に
・ 御拝殿へ上る階段には簡易的ながらも手すりがついている
・ 意外としっかりと止めてあった
・ 宮彫りの龍神は宝玉を持ち。獅子も鮮やかな色が塗られていた
・ 無人の境内で、色の剥げた鳥居もあるが、宮彫りや木鼻の存在感が異彩を放っていた
・ ゼロ戦のような模型が吊るされていた
・ 『若櫻』かな?
・ 詳細は不明だが、こちらに奉納されているということは忠臣・英霊なのだろうか?
・ 御社殿下で、飛行機の真下に『特攻機』と書かれた板が…
・ 先人たちのおかげで現在平和に暮らせていることに感謝

【川倉観音堂の山門】
・ 手前の本柱の後ろに控柱がある門
・ 本柱だけだと倒壊しやすい欠点を補っている
・ 屋根は切妻屋根
・ 薬医門
・ 額束の部分にはうっすらとだが『牛と追いかける少年?』が描かれている
・ 質素な造りだが豪雪にも耐えうる造り

【川倉観音堂御拝殿】
階層   : 平屋
材質   : 木造、漆喰
建築様式 : 切妻
屋根の特徴: 大入り
屋根の材質: トタン
宮彫り  : なし
木鼻   : なし
・ 軒破風は唐破風
・ 懸魚は草のような模様
・ 額には『一三番聖観音』が
・ 貫の装飾も草・蔓が伸びている様子
・ 拝殿内は綺麗に整頓されている
・ 時間が止まったような空間
・ だるまストーブも完備

まとめ・感想

最初は霊場巡りではなく『鬼コ』探しの一つとして参拝しようと車を走らせる。境内へと参拝しに行くと、御社殿に『津軽三十三観音第十三番札所朱印所案内』の看板が。車に戻り、常時のせてある『津軽三十三観音巡り』の本を開き調べる。
その時電流走………りはしなかったが、思いがけずに参拝することに。


無人ではあるがよく整備されている様子。時期的に落葉が凄いことになっていたが、これはこれで雰囲気が出ていて良い感じ。
こちらには二体の鬼コ。島木と貫を支えるように座る鬼(?)と、本来額束がある場所で休憩するかのように座る赤鬼。人間らしい俗っぽく感じてしまう鬼。怖さは一切なく、参拝者を見守るような守護者的な感じがする。
粗相の内容に参拝をし、朱印所へと向かうことに。

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