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正法院/山門から見える

今年は雪も少ないし、ワイがお世話になっているお寺さんの情報で、1年前に訪問した聞法寺さんの御住職さんの荒行が終わったとか?これなら1年ぶりに御首題をいただけるのでは?聞法寺さんに向かう道中に立派な山門が…

基本情報

寺院名  : 正法院
宗派   : 曹洞宗
山号   ; 龍沢山
正式名称 : 龍沢山正法院
住所   : 〒030-1212 青森県東津軽郡蓬田村阿弥陀川汐干29

御朱印  : あり
御本尊  : 釈迦如来
札所本尊 : 釈迦如来
御詠歌  : 高野山 誓をたてし 阿弥陀川 羅漢の光 弥陀の浄土へ
開山   : 慶長18年(1613)
開山年  : 聖岩雲祝和尚(長勝寺14世)
その他  : 津軽八十八ヶ所霊場第18番札所
       シャーマンキングとのコラボを実施したことがある寺院

歴史

創建は慶長18年に、現在の弘前市にある長勝寺の14世である聖岩雲祝和尚の開山より始まる。
一説には中世の油川城の城主・奥瀬善九郎が庇護していた寺院があったが、天正13年(1585)に津軽為信の侵攻の兵火により焼失。焼失前に持ち運ばれた本尊が現在の正法院んの御本尊である釈迦如来像と伝わる。
当初は奥内村に境内を構えていたが、寛文2年(1662)に檀家が多い蓬田村に遷って来た。蓬田宿には本陣が無かったため、松前藩藩主松前氏が参勤交代の際には、本陣に準じた施設として休息などで利用していた。此処に竜王堂に祀られている龍神に対して航海の安全祈願をしていた。
山門にある2体の仁王尊像は、昭和5年に青森市の船大工・工藤源蔵が、奈良東大寺の仁王尊像に倣って作成したもの。

文化財について

・ 寺宝である『観世音菩薩坐像』
・ 江戸時代初期寛文7年(1667)に円空により彫刻されたモノ
・ 津軽半島に残る円空仏としては好作の一つ
・ 青森県指定文化財
・ 蓬田村の正法院・外ヶ浜町の福昌寺・三厩の義経寺・青森市の浄満寺・平川市の神明宮・鰺ヶ沢町の延寿院に円空仏は伝わる

円空

・ 江戸時代前期の木食上人
・ 木の実や区酸味を食べる修業を受けた僧侶
・ 没像を彫りながら全国を巡った人物
・ 寛文6年に青森県にも来訪しているが、身分や出生が不明なため、弘前藩から追い出されている
・ その後松前藩へと渡ったことが弘前藩の串木野記録書にしるされている
・ 青森県内には15体の円空仏が残される
・ その多くが青森県重宝に指定されている

御本尊

【釈迦如来】
・ しゃかにょらい
・ 仏教の開祖であるお釈迦様を【仏】として敬う呼び名
・ お釈迦様の本名は、ゴータマ・シッダールタ
・ お釈迦様が悟りを得た姿を表現したのが【釈迦如来】
・ 生まれてすぐに7歩歩き【天上天下唯我独尊】と言われた
・ ×『この世で一番貴いのは自分』
・ 〇『ひとりひとりが尊い命で聖なる使命を持ってこの世に生まれてきた』
・ 悟りを開き真理に目覚めてからは仏陀・釈迦牟尼世尊・釈尊・如来と呼ばれるようになる
・ 80歳で沙羅双樹の下で入滅
・ 十大弟子を眷属としている。ワイは十大弟子を棟方志功の版画で知る
《像容》
・ 髪型が螺髪
・ 小さくカールした髪の毛
・ 装飾品は一切身に付けていない
・ 一般的に釈迦が説法を説いている姿
・ 一番有名な像は、【奈良県の東大寺】
《真言》
ナウマク・サマンダ・ボダナン・バク

武井宏之先生と円空仏

・ 武井宏之先生の実家近くで、武井家の菩提寺とのこと
・ 円空が歩いた道を歩いていたのだろう
・ 正法院の円空仏は見る角度によって表情が違う
・ 『トラヴェール2017年8月号』に、円空仏を巡る武井先生のエッセイが載っている
・ そこでの武井先生の自画像は、正法院の木魚の文様がモチーフ
・ 円空仏や木魚は視れなかったが、山門から臨む陸奥湾は武井先生も見ていたかもしれない
・ 雑誌を読んだところ、正法院含む津軽地方の円空仏は予約すると拝観できるとか。今度行く場合は考えておこう
・ 400年ほど前の津軽半島で円空が造った仏像を、武井先生がスケッチに改め、それをワイらが見ている。壮大な歴史的なものを感じる
・ ただ漠然と歴史が好き、神社・仏閣が好きなだけでは出会えなかったかもしれない

蓬田村と新海作品?

・ 新海誠監督の『雲のむこう、約束の場所』は、蓬田村から始まる作品
・ 『ほしんのこえ』に続く新海作品の2作目
・ 津軽海峡を挟んで日本が南北に分断された世界が舞台となる
・ 津軽海峡へ続く沿線・施設が所謂『聖地』とされる
・ 青森県のJR津軽線
・ 主人公たちの使用している駅は実在の物とのこと
・ 青森市から竜飛へと続く道は、ひたすら真っすぐ。晴れた日には陸奥湾を挟んで下北半島や、竜飛から北海道を眺めることができる
・ 作品を視つつ、所謂聖地巡礼も面白いかも?ワイは好きだが…

境内の様子

【山門】
・ 木造(?)の随身門
・ 左右に仁王像
・ 仁王像が居られる場所はコンクリート製
・ 木造+コンクリートの山門
・ 門上部の額には【龍澤山】
・ 屋根は鉄板葺と思われる
・ 本門寺は雨→雹という、最高の天気だったが、門から陸奥湾を拝むことができる
・ 快晴ならばもっと良い海が見れるのだろう

【参道】
・ 山門からまっすぐに御堂がある
・ 参道はコンクリートで歩きやすい
・ 寺務所近くにモニュメントや石造等々が配置されていた
・ ごちゃごちゃせずにすっきりしている

【お地蔵様】
・ 山門近くに水子地蔵
・ 奥まっているが太陽が入るような配慮がされている
・ 屋根もしっかりとある。雨が降っていたが、あまり濡れていない
・ 少し進むと六地蔵
・ こちらも屋根はあるが、濡れているなぁ
・ さらに進むと地蔵堂
・ 宝形の建物

【鐘楼】
・ 御堂近くにある
・ 逆光で見えにくいが、しっかりとした造りの鐘楼
・ 屋根の材質は山門と同じ

【石像】
・ 夫婦(?)のように見える笑顔のお地蔵様
・ 片方は女の子?
・ ちゃんちゃんこを着た子供のお地蔵様に見える
・ 微妙に短足なのも愛嬌がある
・ 万人を安心させてくれる布袋様の笑顔
・ 参道を見渡す様に座られているのも安心感が↑
・ 無事カエル的な意味?
・ 交通安全

【石碑】
・ 御住職様のお言葉
・ 不動様や釈迦如来、文殊菩薩、地蔵菩薩が刻まれている
・ 月を見ている御住職?

【庭】
・ 石碑や布袋様がいらっしゃるところの近くが庭になっている
・ そこにはヒョウタンの池が
・ それを布袋様は見ているのかな?

【御社殿・御拝殿】
階層   : 平屋
材質   : 木造
建築様式 : 入母屋造
屋根の特徴: 妻入り
屋根の材質: 鉄板葺
宮彫り  : 龍神
木鼻   : 獅子
・ 安定の二重玄関
・ 入口の唐破風の下には、鳳凰の装飾
・ 歴史を感じさせる色合いの屋根と木造の柱と壁
・ 中に入ると扉の彫刻には『正』の文様入り
・ 煌びやかさや華美な装飾は無いが、細部の彫刻などが荘厳さを醸し出している
・ 色褪せた木材が良い色を出している感じがする
・ 中に入ると鐘のほかに、魚鼓も吊るされている。鯉なのかな?
・ 入り口近くには黒色の雲版。朱雀っぽい鳥が描かれている
・ 入ってすぐの欄間には獅子と龍神
・ 中を見て歩くと、欄間には他にも色鮮やかな鳳凰も
・ 大小さまざまなおりん。大きな木魚
・ 中は暗いが、蝋燭に灯る火が心を落ち着かせてくれる
・ 個人名が書かれていた為撮影は憚れたが、シャーマンキングのキャラクターの描かれた灯籠などが飾られていた。アンナいいよね

御朱印について

・ あり
・ 津軽八十八ヶ所霊場

まとめ・感想

約1年ほど前に外ヶ浜町にある日蓮宗の聞法寺さんの御首題をいただきに行ったが、留守だったため『妙法』のみだった。1年ぶりにいただきに行った際に道を間違えた(なぜか1本脇にそれた)結果、こちらの正法寺さんに行きついた。
御朱印を掻いてくれた方や、寺院に置いてあった雑誌(持ち帰り可)を眺めると、どうやら青森県出身の漫画家・武井宏之先生とコラボレーションしたことがあり、尚且つ出身地(近所)だとか。まさかシャーマンキングや仏ゾーンはここから?と、変な妄想をしつつ参拝。筆者はドンピシャの世代。まさかの聖地巡礼っぽいことに?
山門からは海が見える最高の場所………雹さえ降らなければ。境内の写真撮影中は雨が降り、参拝+御朱印拝受後は雹が降る。参拝中は晴れてたんだけどね…。
参拝後は聞法寺さんを再度目指すことに(また留守だったので頂けなかったが…)。

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