野辺地八幡宮/潮風香る神社
海に面してるけどあまり潮風感を感じられない野辺地。常夜灯や某サッカー選手の出身地とかで有名な野辺地。其処に鎮座される神社へ!
基本情報
神社名 : 野辺地八幡宮
読み方 : のへじはちまんぐう
住所 : 〒039-3163 青森県上北郡野辺地町笹館12
旧社格 : 郷社
御朱印 : あり
創建年 : 慶長3年(1598)
その他 : 御本殿は青森県重宝に指定
歴史
慶長3年に勧請されたのが始まりとされる。
江戸時代中期の正徳4年(1714)に盛岡藩6代目・南部利幹の許可を得て御本殿が再建された。
天保14年(1843)に、拝殿が再建された。
古来より神仏習合し別當寺院だった成就院が祭祀を司っていた。関ヶ原の戦い後より、林善成が修験僧となり代々継いでいる。
明治時代に発令された神仏分離令により仏教色は一掃され、明治5年(1872)に郷社に。明治40年(1907)に神饌幣帛料供進社に指定。
現在の御本殿は正徳4年に再建された当時のモノ。江戸時代中期の神社建築を現在に残す、貴重な遺構として青森県重宝に指定されている。
御拝殿は平成4年(1992)に再建されたもの。
慶長3年に勧請されて以来、野辺地の総鎮守として広く信仰されている。
御朱印について
・ あり
・ 参道の途中にある社務所(住宅)でいただける
・ 初穂料300円
・ 鳥居を進んでいくと社務所があり、そこでいただける
・ 社務所ではお守りなども買い求めることができる
御祭日
・ 9月15日 : 例祭
御祭神
・ 譽田別命(応神天皇)
《摂社・末社》
・ 大物主命(金毘羅宮)
・ 菅原道真公(天満宮)
御祭神の神格と御利益
【誉田別命】
・ ほんだわけのみこと
・ 別称の『八幡神』や『応神天皇』のほうも有名
・ 父は『仲哀天皇』で母は『神功皇后』
・ 戦前⇒武神
・ 戦後⇒教育や縁結びなど日常生活に根差した諸願成就の神
・ 神武・崇神天皇⇒初めて国を建てた天皇
・ 応神天皇⇒歴史時代の始まり
・ 治世の中で大陸(中国など)の文芸や工芸を導入し、これからの日本文化の基礎を築いた
・ 八幡信仰の御祭神として、文武両道の神として全国に広がる
・ 源氏の棟梁である源頼朝が創祀したことにより拡大していく
・ 源氏の守護神になり、武士層から庶民へと浸透
《神格》
文武の神、厄神
《御利益》
国家鎮護、殖産産業、家運隆昌、成功勝利、教育、交通安全、悪病災難除け、子孫繁栄、厄除け
【大物主命】
・ おおものぬしのみこと
・ 『金毘羅さん』のほうが有名?
・ 香川県象頭山の【山岳信仰と修験道が融合した神仏習合の神】
・ 元々はインドの神様
・ ガンジス川に棲むワニが神格化した
・ ガンジス川の女神ガンガーの乗り物だったことから海上交通の守護神
・ 日本に入ってくると【海神】や【龍神】
・ そこから海難・雨乞いの守護神⇒転じて五穀豊穣をもたらす神
・ 仏教では釈迦を助けた薬師十二神将の一人
《神格》
漁業の神、航海の神、農業殖産の神、船の神
《御利益》
農業守護、商売繫盛、金運上昇、航海安全、海難除け、大漁祈願、交通安全
【菅原道真公】
・ すがわらのみちざね
・ 学問の神様
・ 天満天神
・ 平安時代の優れた政治家にして文化人
・ 『東風吹かば…』が有名
・ 55歳で右大臣に上り詰めるが、時の権力者の反発を買い、北九州の太宰府へと左遷
・ 太宰府で死ぬが、都で天変地異が続き、雷が宮殿に落ち、道真を陥れた人物は病死
・ 道真の祟りを恐れ、鎮めるために【北野天満宮】を建てる
・ 怨霊から神へと神格化
・ 天神信仰が広く浸透したのは、江戸時代の寺子屋が始まり
《神格》
学問の神、受験の神
《御利益》
受験合格、詩歌、文筆、芸能、学問上達、農業守護、病気平癒、子宝・安産
・ 菅原道真を主人公とした【応天の門】をワイは紹介したい
応天の門の魅力
【あらすじ】
『応天の門』は灰原薬先生が手掛ける歴史漫画で、平安時代の実在の事件や人物をベースにしたフィクション。特に、天才学者であり政治家として名を馳せた菅原道真と、自由奔放な貴族在原業平が織り成す物語は、歴史好きにはたまらない内容となっている。
物語の始まりは、平安京の正門である「応天門」が何者かに放火される事件。この事件をきっかけに、宮廷内での権力争いや人間模様が複雑に絡み合っていく。
【主な登場人物】
・ 菅原道真 : 主人公。天才的な知性を持つが、実直で政治的駆け引きに疎い
・ 在原業平 : 道真の友人であり、美男子として名高い人物。自由奔放で謎めいた性格
・ 藤原氏の面々: 平安時代の権力を握る藤原氏が、さまざまな形で物語に関与
【3つの見どころ】
1. 平安時代のリアルな描写
作品内で描かれる貴族の生活や宮廷文化は、非常に緻密。平安時代の雰囲気がリアルに再現されており、歴史を知るきっかけになるかも。
2. 個性的なキャラクター
主人公の道真をはじめ、在原業平や藤原氏の権力者たちなど、各キャラクターの魅力が光る。特に道真の天才的な頭脳と誠実さは、読者の心をつかむこと間違いなし!
3. 歴史×ミステリーのスリル
物語は単なる歴史の再現にとどまらず、謎解き要素もたっぷり。応天門放火事件の真相を追うはらはら感は飽きさせないと思う。
平安時代のドラマティックな世界に浸ろう!
野辺地散策
【野辺地駅】
・ 嘗てJRが走っていたが、現在は【青い森鉄道】
・ 駅スタンプがある
・ スタンプ以外に【鉄印】が最近始まる
・ 都会でも田舎でもない駅周り。少なくともワイの地元よりは栄えている。一応『〇〇市』なのにね!
・ 鉄印は300円
・ 野辺地駅の切符売り場窓口において、『鉄印帳 東北・道南エリア版』と『鉄印』が販売されている
・ ルールとして「鉄印だけの販売はされていない。【鉄印帳(東北・道南エリア版)と切符】が必要
・ 切符売り場で鉄印帳出しながら切符を求めるのが早いかも
・ 駅の隣には観光物産センターがあり、お土産品を買うことができる
・ 駅の近くには昔ながらの『さかもと食堂』さん
【常夜灯】
・ 浜町の常夜灯
・ 日本最古の常夜灯
・ 平成9年に野辺地町指定史跡に指定
・ 文政10年(1827)に、野辺地の廻船問屋野村治三郎により建立
・ 関西の商人・橘屋吉五郎の協力を得て海路運ばれてきたもの
・ 嘗ては毎年3月~10月まで火が灯さ、れ航海の安全を守っていた
・ 江戸時代には大阪と北海道を結ぶ日本海航路だった。そして野辺地湊は盛岡藩の窓口として活躍
・ 北前船が上方の文化を運んできた結果、野辺地のお祭りとかにも影響を及ぼしたのかな?野辺地の祭りは祇園祭だし
・ 弘前にある狛犬にも影響を及ぼしているし…
・ 釣り人が沢山。良く釣れるらしい
・ 常夜灯の他にも復元された北前船も拝むことができる
境内の様子
【一の鳥居】
笠木 : 反り増しあり
島木 : あり。反り増しあり
木鼻 : あり
楔 : あり
額束 : あり
その他 : 全国でもよく見る鳥居
・ 明神鳥居
・ 道路に面している。朱色で大きく、雪の中でもよく目立つ
・ 吹雪の中に朱色の鳥居は綺麗よ
・ 青空に島木に雪が乗った朱色の鳥居。冬にしか見れない光景
【二の鳥居】
笠木 : 反り増しあり
島木 : あり。反り増しあり
木鼻 : なし
楔 : なし
額束 : あり
その他 : 明神鳥居に似ているが、こちらは楔や木鼻が無い
・ 明神系鳥居の発展型である【中山鳥居】と思われる
・ 一の鳥居は木造だったのに対して、こちらは石造
・ こっちが元々か?
・ 風雪にも耐えられるような石造鳥居
・ 額束が緑青に変色しているのも歴史を感じさせる?
【参道】
・ 一の鳥居からまっすぐのところに御社殿が鎮座
・ 雪道でも歩きやすい
・ 雪囲いは雪国ではよく見る光景
・ 雪があるだけで風景がガラッと変わる。殆ど別世界
・ 本来は石畳
・ 正面の鳥居から御社殿までまっすぐに伸びる
【手水舎】
・ うん…冬場は止めてるよね
・ 龍神様も寒そう
【石燈籠】
・ 御社殿や手水舎同様に、こちらにも龍神様
・ しょうがないとは思うが、雪に顔を突っ込む龍神様
【一の鳥居くぐってすぐの狛犬】
髪・眉 : 前髪カールして眉は見えず。髪は短め。大体首が隠れるくらいの長さ
口・歯 : 少々丸みを帯びた歯が並ぶ。口腔内・唇は赤色
髯 : 顎下と鼻の下にカールをした短いひげ。その周りの髭は短く伸びている
耳 : 伏せ耳。耳先は少し上向き
目・鼻 : 楕円形の眼。瞳は丸い。鼻は顔の中心にあり、大きい獅子鼻。横から見ると鼻はつぶれている
毛・尾 : 毛は全身に張り付くが、髪や髯同様に短い。立ち尾
手足 : 手足は太く、爪は鋭い。
姿勢 : 背筋を伸ばしたお座り
・ 見事に埋まっている
・ 鼻だけ出して…
・ 唖型の狛犬は、何だか無理矢理笑っているような見た目に
・ 寒い中お疲れ様です
・ 筋肉質な見た目
・ 出雲型の狛犬だが、北前船に乗って文化が往来したのかな?
・ 鼻周りにもシワが出ていて、更に愛嬌度が増している
【摂社・末社】
・ 末社である『金比羅宮』は文政5年(1822)に建立
・ 御本殿同様に青森県重宝に指定されている
・ 摂社・末社は、御拝殿を正面にして左右に鎮座されている
・ 御社殿を真正面にし、左側に『金毘羅宮』があり、右側に『天満宮』がある
・ 金毘羅宮は御拝殿同様に立派な建物
・ 天満宮は山車小屋のような建物に囲われている
・ 雪害で倒壊する建物も普通にあるから、何かしらの対策は必須だからかな?
【御社殿・摂社・末社前の狛犬】
髪・眉 : 前髪カールにより眉は見えず。正面から見ると顔の周りに髪がある。ライオンの様な鬣に見える。腰のあたりまで伸びる髪
口・歯 : 歯並びの良い歯が並び、鋭い牙もある。虚空内と唇に朱色はなかった
髯 : 口周りに髯は生えていない
耳 : 後方に伸びる伏せ耳
目・鼻 : 楕円形の眼。吊り上がった眼をしている。鼻は上向きにぷっくりとした獅子鼻
毛・尾 : 立ち尾。全身に張り付く毛並み
手足 : 初めの狛犬同様に手足はがっしりとしている
姿勢 : 背筋を伸ばしたお座り
・ こちらはよく見る狛犬
・ 岡崎型か?
・ 量産型狛犬とか言わない!
・ 蕪島とかでも見た
・ 白っぽい
・ 犬というよりも獅子の様な見た目
・ 摂社・末社側の狛犬は、足元に子狛犬と毬
【御社殿・御拝殿】
階層 : 平屋
材質 : 木造
建築様式 : 入母屋
屋根の特徴: 平入
屋根の材質: 銅板葺
宮彫り : 龍神
木鼻 : ゾウ・獅子
その他 : 唐破風下は鳳凰、懸魚が草花
・ 屋根の正面に千鳥破風
・ 正面の軒は唐破風
・ 参拝中雪が落ちて落ちて。野辺地はこれくらい普通なんだけどねぇ
・ 雪の有無で雰囲気が全く違う
・ 雪が無い→広く感じる
・ 雪がある→何だか小さいような雰囲気
・ 屋根に数多くの動物が存在
・ 煌びやかさは無いが、彫刻が重さや歴史を感じさせる?
・ この感じでも大雪なのに、これからさらに1か月後くらい経つとさらに酷くなるとは…よく屋根がもつなぁ
・ 内部も広々。うん…そのストーブですよね
・ 浜風によるものなのか、屋根の色は青みが掛かっている
・ なんだか龍の鱗のように見えてしまう
まとめ・感想
何でワイはこんな雪が降った日に参拝したんですかねぇ?いや…少し考えると、これ以降はもっと降ると思えば(1か月後凄いことに)頑張れる。ノロノロ運転で気をつけながら境内へ。
流石に雪が多い地域、しっかりと参道と境内が雪かきされている。参拝しやすいしやすい、寒いけど。寒さだけはどうしようもないね、仕方ないね。狛犬さん方…寒そうですね。
境内は雪の有無によってその雰囲気や広さも変えてしまう魔力(?)があるみたいで。車通りに面した場所に鎮座されているが、冬場は雪のシンシンといった音だけが響き、神聖さを増しているように感じられる。冬の参拝は寒いけど、場所によっては独り占めしているような感じで好きだなぁ。