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金剛寺/リンゴ畑に囲まれた霊場

先日黒石市にある地蔵院さんを訪れた際に、『御朱印は金剛寺さん(平川市)』と提示されていた。
………と言うことでマップに住所を入力してやってきました、金剛寺!
マップ見た際に感じてはいたが、周りが見事にリンゴ畑。季節になれば林檎の良い香りがするんだろうなぁ。

基本情報

寺院名  : 金剛寺
宗派   : 真言宗国分寺派
山号   ; 赤倉山
正式名称 : 赤倉山金剛寺
住所   : 青森県平川市八幡崎宮本141

御朱印  : あり
開山   : 先代住職・蒔田照正師
開山年  : 昭和25年
御本尊  : 文殊菩薩
その他  : 津軽弘法大師霊場第21番札所
       津軽七福神巡り・布袋尊

歴史

先代住職によると夢の中に龍に乗った白髪の老人が現れる。老人から『赤倉の地に御堂を建てよ』と告げられた。
赤倉山は、真言宗開祖弘法大師巡礼の地と伝わる。
弘法大師御霊験記によると、弘仁11年(820)に御大師様は、陸奥国御巡錫のおり赤倉霊場に立ち寄られたと記されている。
大師様は巨岩の前にお立ちになり、【三世十方の諸仏、若しこの地に密教広まりなば、此処に我が足跡を印し給え】と呪文を唱え、その岩をおふみになったところ、草鞋の跡が歴然としるされたという。
昭和35年大師一代堂建立。
同40年には大師堂建立。
同55年5月に金剛寺本堂完成。

御祭日

2月25日   : 初祭典
3月18日   : 先祖供養彼岸会
6月16日   : 金剛寺赤倉道場山開き火性三昧
旧暦9月23日 : 山納め
旧暦10月21日 : 大士講御砂踏み

真言宗国分寺派について

・ 大本山は大阪にある護国山国分寺
・ 日本仏教の宗派の一つ
・ 1947年に大阪にある国分寺が【真言宗山階派】から独立して誕生した
・ 意外と歴史は浅め
・ 総本山である国分寺はそう御剣が655年と歴史が深い
・ 他に青森県内の弘法大師霊場札所内における、真言宗国分寺派は【成田山大善院】さんがある
《真言宗国分寺派の成立》
・ 浅草寺に組織の合同化の流れが宗教界にも広がり、枝分かれしていた真言宗各派が一つの宗派としてまとまる
・ 終戦後に各派が分散
・ 宗務行政に対しての立場を明確化するために、摂津国分寺を中心に真言宗国分寺派が形成

御本尊について

・ 文殊菩薩
・ 古代インドにおけるバラモン階級の実在の人物
・ 智慧の仏様
・ 脇侍として【優填王・仏陀波利三蔵・善財童子・大聖老人】の4人を伴う
・ 文殊菩薩を足して5人組の『渡海文殊』と表される
・ 剣と巻物を持つ
・ 獅子に乗っている
・ 知恵の神様
・ 御利益として【学業向上・合格祈願】で有名。学問の神様
・ 【学問・智慧】を司るのは《虚空蔵菩薩》だが、【物事の在り方を正しく見極める力・判断力】を司るのが《文殊菩薩》
・ 『物事の在り方を正しく見極める力・判断力』⇒智慧
・ 卯年の守り本尊
・ 卯年の人々の開運・厄除け・諸願成就を助ける
・ 真言は【オン・アラハシャ・ノウ】

七福神について

・ 布袋様
・ 中国の塔時代に実在した【契此(かいし)】というお坊さんがモデル
・ 生涯にわたり中国各地を放浪し、笑顔で人々に接していた
・ 心豊かで楽天的な人物だったとか?
・ いつも大きな袋を担いでいたが、袋の中には伏せでもらった生活必需品が入っていた。それらを必要な人へと分け与えていたという
・ 日本に伝わり、その後江戸時代以降になると、七福神の一員となる
・ 心の豊かさを伝える
・ 布袋尊ははるか遠い未来になると、【弥勒菩薩】に生まれ変わるといわれている
・ 無邪気で子供たちに人気者だという
・ 担いでいる大きな袋は、運を呼び込む
・ 人々に幸せを分け与える福の神
《神格》
福徳円満、幸福の神
《御利益》
金運、仕事運、商売繁盛。恋愛運、健康運、家内安全、子宝・安産・子育て

境内の様子

【駐車場】
・ 駐車場周りはリンゴ畑
・ 駐車場の一角にある【鶴亀石】
・ 【山伏笈及び不動明王】という名前の平川市指定の文化財
・ 『笈(おい)』は山伏が諸国を行脚するときに背負うもの
・ 不動明王と二童子が納められている
・ 江戸中期の作品とか
・ 石は昭和52年に猿賀下野地区から出土されたモノ
・ 表面に《日天・月天・鶴亀》が陰刻されている
・ 陰刻は探せなかったが、こんな大きいものを背負っていたのか…と慄く

【馬頭観世音】
・ ばとうかんぜおん
・ 頭上にウマの頭を載せ、3つの顔を持ち、それぞれに3つの目を持つ
・ 観音菩薩は優しい表情をしているが、例外として馬頭観音は怒ったような表情をしている
・ 馬が草を食べる用に、煩悩を食い尽くしてくれる
・ ウマの守り神であることから、交通安全の御利益を持つ
・ ただ…どこをどうみてもウマだなぁ
・ ずんぐりとした手足。下北の寒立馬を思わせる

【石碑】
・ 三猿が刻まれた石碑があった
・ 猿は『見ざる聞かざる言わざる』
・ 法輪を持ち四本の手がある。特徴から【如意輪観音】か?
・ 隣の石碑は【猿田彦大神】

【参道】
・ 境内は広くなく、リンゴ畑の一角に建っているような場所にある
・ ギュッと詰め込んだように見えるが、こまごまと狭苦しい感じはしない
・ 短いながらも参道は存在する
・ 立派な記念碑もある

【御拝殿】
階層   : 平屋建て
材質   : 木造
建築様式 : 妻入り
屋根の特徴: 入母屋
屋根の材質: 銅板葺
・ 千鳥破風の屋根の下には懸魚が見える
・ 建物もこじんまりとしている
・ 入口脇には、寺院で取れた野菜や、信者の方々が作った焼き物などを売っていた
・ 野菜が量に比べて、値段が安くて…。参拝後に頂いた
・ 歴史を感じさせる風格を漂わせている
・ 拝殿内は豪華絢爛ではなく、質素ながらも煌びやかな雰囲気を感じさせる
・ 入口には木をくり貫いたところに笑顔の布袋様?
・ 他の県内にある【赤倉山】の山号を持つ寺院も似たようなものがあった記憶が…
・ 正面から向かって左側には、大きな布袋様
・ 安心できる笑顔

御朱印について

・ あり
・ 当寺院である金剛寺さんのほかに、黒石にある【地蔵院】さんの御朱印も頂ける
・ 金剛寺さんの御朱印は【文殊尊】と【布袋尊】の二種類

まとめ・感想

黒石の地蔵院を参拝後すぐに向かおうと思ったが、意外と遠く日を改めて参拝することに。
いざナビに住所を入力して向かうが、リンゴ畑の中を走るため不安で不安でしょうがなかった。着いてみるとリンゴ畑の中という立地。季節によっては良い匂いがするのだろう、と考えながら境内へ。

向かう道中の鶴亀石。説明文を読みながら『《日天・月天》とか………某守護云々の漫画かな?』とか、寺院と全く関係ないことを考えていた。
以前訪れた気比神社の力石や、三八城神社の弁慶石など、神社や寺院には歴史や伝承の残る石が多い。同じような名前の物も多くある。どこかで何かがつながっているのだろうか?

境内はこじんまりとしているが、どこか余裕のあるゆったりとした印象。
拝殿内に寺務所も兼務している様子。拝殿内に入ると住職さんがお出迎えしてくださる。参拝後に御朱印をお願いすると、『写真もどうぞ』と快諾してくださる。無闇矢鱈と写真を撮る!ということはせずに、参拝中心に写真を撮らせていただいた。
外観・内観共に拝殿は落ち着いた雰囲気をしていた。木の温かみを感じられるような内観をしていた印象が強い。
山号の【赤倉山】と寺院の歴史から、『赤倉山』に関連した資料や写真が貼られていた。津軽の地には《赤倉信仰》が広く点在しているとのこと。一度赤倉山へ参拝してみるのも面白いかもしれない。

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