【花松神社】青森県上北郡七戸町

古くから馬の産地として栄える。絵馬が有名？
花松神社・小田子不動堂

花松神社　御由緒・歴史

　慶長2年（1597）の建立。
前身は観音堂で馬頭観音をお祀り祭祀していた。店名の大飢饉で農耕・食物・家畜の守護神である【保食命】を勧請し合祀した。明治の神仏分離により、主祭神を保食とし、社名も【花松神社】と改め現在に至る。
　この近くには昔から牧があり、古くより馬頭観音信仰が盛んだった。近隣より多くの人々が着飾った馬を曳いて参詣し絵馬を買い求たり、奉納していた。また買った絵馬を御神前で神職に御祈祷してもらい、その絵馬を家畜の小屋の神棚に奉納する。前年の絵馬は神社に奉納する風習がある。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　※（境内御由緒参考にさせていただきました）

小田子不動堂　御由緒・歴史

　南部実長という人物がいた。彼は日蓮上人のために身延山久遠寺を開いた人物として知られている。
彼の4世後に南部師行が居る。彼は後醍醐天皇に忠誠を誓い打倒北条を掲げて、天の王の勢力の一翼を担っていた。彼の後に続く者たちもその遺志を継ぎ、60年余りを南朝方に尽くした。八世の政光もこれに倣い忠節を尽くした。後世はこの忠義を「南朝五世の勤皇」として称賛している。
政光は足利方からの執拗な幸福感国に屈せずに、後醍醐天皇から拝領した根城に居を構えた。その後兄の子に根城を譲り、自身は七戸に渡り暮らしていた。
小田子不動堂は政光により応永3年（1396）に創建されたと伝えられている。
明治初頭ごろまでは【小田子のお不動様】と呼ばれていた。その後は八幡宮が合祀されている。本尊は運慶作と伝えられる不動像。
　創建は戦いに敗れた政光が、農家の疲弊を目の当たりにし、農民たちに心の安らぎを与えようと念じたため、と言われる。
絵馬が奉納されており、その数は108枚にも上る。時代的に江戸中期から後期のものが多い。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　※（境内御由緒参考にさせていただきました）

七戸の絵馬とは？

小田子不動堂より数百点もの貴重な絵馬が発見され、高山宇一美術館に収蔵されている。
重要文化財にも指定されている。中世の絵馬が4点で、江戸中期から後期のものが最も多い。
この絵馬の素晴らしいのは絵馬から当時の馬を曳く際の風習や文化を知ることができる。また歴史的に見ると、江戸時代の絵馬奉納の風習を現在にも残すものであり、絵馬の量などから七戸が古くからの馬の産地だったことを色獄後世に残す証拠ともいえる。
美術的にも歴史的にも貴重な絵馬が、殆ど色などを失わずに残っていたことは良いことで、それを見学できるのも素晴らしき事。

御祭神

保食命（衣食住の守護神

祭典日

元日祭　　　1月1日
春祭　　　　4月19日
大祓祭　　　6月30日
夏祭　　　　8月19日
秋祭　　　　11月19日

狛犬の様子

【花松神社】

【小田子不動堂】

御朱印の有無

御朱印はあり。ただし花松神社のみ。

神社の雰囲気

　花松神社は七戸の街から少し外れた場所に鎮座している。大きな看板で案内されているため、マップで近くまで行くと直ぐにわかると思う。社殿の周りは樹々に囲まれているが、鬱蒼とした雰囲気はなく、重苦しいような圧迫感は感じられない。
御朱印受け取り時に神主さんより、どこから来られたのか、どこで神社のことを知ったのかをお聞きされた。
どこで知ったのかは、本当にたまたまだった。偶然にも会社で目にした新聞記事に書かれていたことを伝える。本来は違う新聞社のものを会社ではとっているが、会社の業務の中で沢山の新聞紙を使うことを伝える。その中で偶然目にしたのが、花松神社さんだったことを伝える。
神主さん曰く「導かれたのかもしれないね」とのことだった。天気はあまり良くなく、道中も何度もスリップして危険だったが、参拝したことで心の中は晴れやかだった。

　小田子不動堂は道の駅で絵馬を眺めていた時に、新聞記事に重要文化財に指定されたことを知って、そのまま来訪した。道中気をつけないと見落とすような入口。結構な住宅街で車通も多い場所だが、境内はとても静かだった。
後に不動堂は知り合いの御実家だったことを知り、世間の狭さと、縁と言うものは本当に存在するのだなぁ、としみじみと感じていた。

参拝時間

花松神社　　：　　それほど境内は広くなく、20分ほどで見学可能。
小田子不動堂：　　神社自体は10分程度。絵馬を見学する場合は鷹山宇一記念館へGO!

住所

花松神社　　：　青森県上北郡七戸町花松林ノ根３６
小田子不動堂：　青森県上北郡七戸町字和田下1-1