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鶴田八幡宮/鶴舞う…

日本一の木造三連太鼓橋である【鶴の舞橋】がある鶴田町。何気に青森県は日本一が多い。マイナスな日本一も多いけど…。そんな日本一が近くにある(?)神社に参拝!

基本情報

神社名  : 鶴田八幡宮
読み方  : つるたはちまんぐう
住所   : 青森県北津軽郡鶴田町字生松53

御朱印  : あり。期間限定御朱印もあり
建立年  : 大同2年(807)
創立者  : 坂上田村磨が勧請

歴史

神社の縁起に『大同2年に坂上田村麻呂が蝦夷を退散せしめこの地を平定せり、依って同年9月、大川畔の木を伐りて神殿を造営し、蝦夷退散国中安泰守護神を勧請し、敬仰せり』とある。
後に岩木川決壊のため、天正2年(1574)に現在の地に遷座。
現在の社殿は昭和34年に建立された。
古くから武運長久をはじめとして、御孤高豊饒・商売繁昌の神として信仰されている。
参拝後にあ籠を身籠った・母乳が出るようになったなどの伝承が絶えずにある。今では子授け・安産・病気平癒・身体健康の御神徳があると親しまれている。

御祭日

・ 元旦祭  : 1月1日
・ 焼納祭  : 1月第二月曜日
・ 祈年祭  : 4月15日
・ 蟲送り渡御: 6月1日
・ 夏越大祓 : 7月31日
・ 宵宮祭  : 7月31日
・ 例大祭  : 8月1日
・ 御神火祭 : 8月盆中
・ 新嘗祭  : 11月23日
・ 年越大祓 : 12月31日

御祭神

・ 譽田別命
・ ミヅハノメノカミ

御祭神の御神徳と御利益

【譽田別命】
・ ほんだわけのみこと
・ 第十五代天皇・応神天皇
・ 日本文化の基礎を築いた天皇
・ 【神】のつく天皇は【初代・神武天皇】【第十代・崇神天皇】【第十五代・応神天皇】
・ 神武天皇・崇神天皇は『はじめて国を建てた天皇』
・ 応神天皇は『歴史家により歴史時代の始まりを作り出した天皇』とされている
・ 文武両道の神
・ 聖母神の神功皇后とともに、母子神信仰の神として崇敬されている
・ 源氏の守護神

《神格》
文武の神、厄神
《御利益》
国家鎮護、殖産産業、家運隆昌、成功勝利、教育、交通安全、悪病災難除け、子孫繁栄、厄除け

【ミヅハノメノカミ】
・ 日本における代表的な水の神
・ 美しい乙女の姿
・ 伊邪那美神の尿から生まれた
・ 厠の神(トレイの神)として祀られる
・ 伊邪那美が加具土命を生んだ時に陰部が焼かれ、病み苦しんだ際に漏らした尿から生まれた神
・ 尿=水。故に水神
・ 間違っても『トイレの神様』とは無関係

《神格》
水の神、井戸神、紙漉の神、農耕神、川の神、肥料の神
《御利益》
子宝、安産、祈雨、止雨、商売繁昌、治水

鶴の舞橋とは?

・ 長さ300mで日本一長い木造の橋
・ 幅も3mある
・ 橋脚の直径は30cmで、さらに樹齢150年以上
・ 使用されている木材は、青森県産の『ヒバ』
・ 鶴の舞橋は津軽富士見湖に掛かっている
・ 津軽富士見湖は県内最大の貯水湖
・ 津軽藩四代目藩主・津軽信政が万治3年(1660)に、新田開発のために堤防を築き、用水地としたといわれている
・ 因みに堤防と指定は4.2kmと日本一長い

《津軽富士見湖に残る伝説》
・ 白山姫と清水城主の悲恋物語
・ 約600年ほど前に清水城の城主である間山之守三郎兵衛忠勝が、仮からの帰宅時に里にある太右衛門の家に立ち寄った
・ その家には白上姫という美しい娘がいた
・ 二人は一目で恋に落ち、相試合一年が過ぎる
・ 翌年の秋になると、忠勝と土地の娘である琴姫との婚約がすすむ
・ 忠勝は白上姫を忘れるようになっていく
・ 白上姫はそのことは知らずに、忠勝の正月用の晴れ着を縫い上げる
・ それを持ち城下に行くと、何やら賑やかな雰囲気
・ それは忠勝と琴姫の婚礼の日だったことを知る
・ 白上姫は人目を避けて帰るが、いつしか大溜池に行っていた
・ 白上姫は波紋を残し水中へ消えていった…
・ 翌年の春になると、大溜池に清水城へ向かって湖水を渡る白龍を見た人がいた
・ その龍は『白上姫の霊』と噂されるようになる
・ それを聞いた忠勝は発狂・狂乱
・ 自身の妻となった琴姫を手に掛け、自らも湖へと身投げしてしまった
・ それ以降湖には沢山の鯉・鮒が住むように
・ 鶴も飛来するようになったとのこと

日本の未来を照らす神?

・ 鶴田町を本拠地とする『ツル多はげます会』の御神体
【玉祖命】
・ たまのおやのみこと
・ 神社のネタかと思ったら普通に居る神様だった
・ 『古事記』に登場する天津神
・ 三種の神器の一つである【八尺瓊勾玉】を作った玉造部の祖神
・ 周防国に定住
・ 天孫降臨の一柱

《神格》
玉造の神、宝石の神、メガネの神、美術の神、装飾の神
《御神徳》
宝石業守護、メガネ業守護、カメラ・レンズ業守護、細工技術向上、商売繁昌、開運招福、金運向上

鶴田八幡大神の御言葉?

 国民等の上に罹れる 災及病疾を祓ひ却り給えへ
 疾病の禍事昆虫の 飛行く随に祓ひ除けて
 一日も速けり清く 平穏に成さしめ給へ

境内の様子

【御社殿正面の鳥居】
笠木  : 反り増しあり
島木  : あり・反り増しあり
木鼻  : あり
楔   : あり
額束  : あり
その他 : 柱の上に台輪がある
・ 見えにくいが柱の上の台輪が見える
・ 明神系からの発展形である【台輪鳥居】
・ 鳥居の真ん中に御社殿が見える
・ ザ・神社といった雰囲気の鳥居

【脇参道の鳥居】
笠木  : 反り増しあり
島木  : あり・反り増しあり
木鼻  : あり
楔   : あり
額束  : あり
その他 : 柱の前後に稚児柱がある
・ ここの鳥居から駐車スペースに繋がっている
・ 明神系鳥居の【両部鳥居】
・ 両方の鳥居共に立派

【参道】
・ 鳥居から御社殿に繋がる道は整備されている
・ 砂利道ではないため車いすや足が不自由な方でも大丈夫か?
・ 駐車スペースも広くとっている
・ 段差も少ない

【手水舎】
・ 四脚の建造物
・ 水は某感染症の影響でなし
・ 石造りで簡素なモノ

【狛犬】
髪・眉 : 前髪カールで眉は隠れている。髪は短め
口・歯 : 唇有り。歯は四角で歯並びが良い。牙は見えない
髯   : 口の下にパヤパヤした髯がある
耳   : 伏せ耳。ラブラドールのような伏せ耳。それほど長くはない
目・鼻 : 上向きの楕円形の瞳。鼻も獅子鼻で大きい
毛・尾 : 毛は体に張り付いている。上半身の毛並みは波の様にカールしている。後ろ足・尾に近い毛並みは炎の様に荒々しい。尾は背中に張り付くような立ち尾。一本がピンと立っているが、他の尻尾の毛並みはカールしている
手足  : 手足はがっちりとした力強さを感じる
姿勢  : お座りの姿勢だが、若干前のめり
・ 真正面から見ると口が裂けるような笑顔
・ 荒らしい毛並みをするが、笑顔の表情のため、優しそうに見える
・ 唖形が力強く見える一方で、吽形の表情はボーッとした間抜けな表情に見える
・ ずんぐりとした体形からか、愛嬌があって良いと思う

【ウマ】
・ 神の遣い
・ 止雨・祈雨の御利益がある
・ ずんぐりとした見た目はしていない
・ 寒立馬とは違う気がする
・ それでもウマ

【親子石】
・ 天保年間には祀られていた
・ 父・子・母となっている
・ 子供の石だけ埋まっている
・ 生まれてくる赤子を表現しているとのこと
・ 夫婦円満、良縁、子宝の御神徳

【摂社・末社】
・ 【十和田神社】と台輪鳥居
・ その隣は【水滸神社】と台輪鳥居
・ 十和田神社は鶴の舞橋のかかる津軽富士見湖の【戸和田神社】の遥排所とも
・ 【水天宮】ともある
・ 水滸様のことを【河童様】とも
・ 水滸神社手前の石碑の神は【ミヅハノメノカミ】か?

【河童】
・ かっぱ
・ 遠野の河童は有名
・ 水神に仕える妖怪
・ 河童のモデルは二ホンカワウソ
・ 安産、魔除け、厄除けの御利益がある

【石碑】
・ 【猿田彦大神】という額束に掛かれた石造りの鳥居の向こうには多数の石碑
・ 石造りの鳥居は【台輪鳥居】
・ 【猿田彦大神】【庚申塚】
・ さらに奥には【神霊】の半分欠けた石碑

【御社殿・御拝殿】
階層   : 平屋
材質   : 木造
建築様式 : 妻入り
屋根の特徴: 入母屋造
屋根の材質: 銅板葺かな?
宮彫り  : 菊の様な花と植物の蔓がのびている
木鼻   : 植物の蔓が巻いたような形状
・ 凄い立派な建物
・ 手すりが付いており高齢の方でも参拝できそう
・ 神紋は鶴?鶴丸というのがあるがそれか?
・ 立派な注連縄
・ 貫にもしっかりと意匠が施されている
・ 千鳥破風と懸魚
・ 豪華さや絢爛さは無いが、シンプルで質素ながらもかっこいい見た目
・ 内部も広々としている
・ そして賽銭箱の上には【玉祖命】
・ 奥には安定のストーブ

御朱印について

・ あり
・ 特別御朱印あり
・ 季節などによっていろいろな種類の御朱印がある

まとめ・感想

鶴田町。その名前の通りに丹頂鶴が飛来したという伝承が残る街。至る所に鶴の意匠や建造物が存在している。
その一つとして鶴田八幡宮の近くには鶴の舞橋がある。県内の人間でも、橋や建造物が好きな人ならピンとくるものなのだが…。少なくとも筆者の琴線に触れる場所だったが…。
神社とは関係ないが、季節などにもよるが訪問時に鶴の来訪も見ることができる。大層なモノなのにあまり観光地化しておらず、ゆっくりと散策できるのも良い場所なのかもしれない。

住宅街の中を通っていくと鶴田八幡宮がある。場所は道路に面しているが静かな場所だった。喧騒の中の参拝は避けられる。神社への入り口や駐車スペースも広くとられていることから、豪雪地帯だが冬場でも来るまでの参拝も可能だろう。
偉そうなこと言っているが筆者は冬場の参拝は避けているが…同じ青森でも津軽は違うから…。
境内には様々な建造物が立ち並ぶが、全体的にゆったりとしておりごちゃごちゃしていない空間になっている。ゆっくりと参拝できるだろう。参道はメインの通りはコンクリートになっているため車いすなどでの参拝も難しくはない。

県内ニュースで以前『はげます会』のことを知ったが、此処が本部で、尚且つ神様も居たことに驚いた。いや…何かしらのネタだと思っていたが、帰宅後に【玉祖命】が本当に存在し歴史・伝説が深い神様ということを知りさらに驚いた。

怪我もなく訪問できたこと、これからの健康を祈願し神社を後にした。

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