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黒石寺/どこかで見たことあるなー

基本情報

寺院名  : 黒石寺
呼び名  : こくせきじ
宗派   : 天台宗
山号   ; 妙見山
正式名称 : 妙見山黒石寺
住所   : 岩手県奥州市水沢黒石町山内17
御朱印  : あり
開山   : 行基
開山年  : 天平元年(729)
御本尊  : 薬師如来
霊場   : 岩手県奥州市江刺三十三観音、奥州三十三観音
その他  : 旧正月7日夜から翌朝まで繰り広げられる奇祭【蘇民祭】がある

歴史

開基当時は『東光山薬師寺』と銘打って建立された。
嘉祥2年(849)に現在の寺院名に改名された。
延暦・天保年間・明治14年(1881)の三度火災に遭う。本堂をはじめ伽藍の一切を焼失。現在のものは明治17年(1884)に再建されたものである。
この寺の御本尊は木造の薬師如来坐像で像には【貞観】年号の銘があり、約1100年前の作品として、木造像形坐像(別名:慈覚大師像)とともに、国の重要文化財に指定・収蔵庫に安置されている。
収蔵庫は昭和41年に竣工され、鉄筋コンクリート造高床式。

奇祭

祭名  : 蘇民祭
時期  : 旧正月7日夜から翌朝にかけて行われる
内容  : 裸の男と炎の祭。災厄を祓い、五穀豊穣を願う裸祭に始まり、柴燈木登、別当登、鬼子登と夜を徹して行われる。翌朝にかけて繰り広げられる。蘇民袋の争奪戦
蘇民袋 : 息災や豊作などを祈願し、札の入った袋を人々が奪い合うもの。
その他 : 今年は3年ぶりに復活している

柴燈木登、別当登、鬼子登

【柴燈木登】
・ ひたきのぼり
・ 本堂前に生松割木を井桁積に二通り積み上げる
・ 若者たちは裸になり柴燈木に登り火の粉を浴びながら、山内節をうたい気勢を上げる

【別当登】
・ べっとうのぼり
・ 住職並びに蘇民袋を捧げ持った総代が守護役
・ 前後を護られながら、法螺貝・太鼓などを従えて進んでくる
・ 薬師堂に上ると護摩を焚いて厄払いと五穀豊穣を加持祈禱する

【鬼子登】
・ おにごのぼり
・ 内子のものは素裸で、水垢離をとり身を浄める
・ 鬼子は7歳の男子2名で、麻衣をつけ鬼面を逆さに背負い丈夫な人におぶさり薬師堂に登る

境内の様子

【薬師堂】
・ 現在の薬師堂は明治17年に再建された
・ 蘇民祭は本堂を中心に行われる
・ よくニュースや、駅などのポスターで見たことがある場所
・ 意外と広く、開放感がある
・ 木鼻は獅子・蟇股は龍神様

【狛犬】
髪・眉 : 前髪カールで眉が見えないが、げじげじ眉毛にも見えてくる
口・歯 : 特徴的な唇。歯は牙が目立っている
髯   : 口周りに生えている
目・鼻 : 目は大きく楕円形。鼻も獅子鼻で目立っている
毛・尾 : 尾は立ち尾。毛並みではなく、体中に文様が入っている
手足  : 座位だが動きが無い
姿勢  : 同体の上に顔が乗っている。くびれや首が無い
・ 石造ではなかった。陶器っぽい?
・ 今までに見たことのないタイプ
・ 啞形の顔つきが獅子舞に似ている

【参道】
・ 丁度紅葉が散るか散らないかの季節
・ 紅葉からの木漏れ日が幻想的
・ 本堂へとつながる階段はそれほど急ではない
・ 本堂から階段へつながる一本道は歩きやすい

御朱印について

あり。
書き置き。
(※筆者が訪問時。通常時は直書きという情報もある)
・ 奥州三十三観音第二十五番札所・千手観音
・ 御本尊・薬師如来

まとめ・感想

元々は黒石寺へ訪問する予定はなかった。
たまたま正法寺に向かう途中で、紅葉が綺麗で歴史のある雰囲気のお寺があり、駐車場もあったことから休憩がてらに寄ったのが、ここ黒石寺だった。
しかし訪問した感想は正解だっただろう。
ニュースなどで見たことのある奇祭の一つ【蘇民祭】が行われているお寺。本堂や参道は何となく見たことのある・既視感が感じられるような場所だった。
お祭りなどが無い時期だと、車通りもそれほど多くはなくとても静かな場所だった。
映像やポスターと見比べながら境内を散策するのも良し。季節によっては紅葉などを楽しむのも良し。他には居ない狛犬に逢いに行くのも良し。
奇祭ではないが、此処に出会えた奇縁に感謝。

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