十三神明宮/雨にも風にも負けそうになりました
十三湖に久しぶりに向かうが天気は最悪な模様。雹→大雨→雹→強風…最高だね!
基本情報
神社名 : 十三神明宮
読み方 : とさしんめいぐう
住所 : 〒037-0403 青森県五所川原市十三古中道232
御朱印 : あり
建立年 : 正保2年(1645)
創立者 : 伊勢三日市七大夫 花押
その他 : 神明宮なのに鰹木が無い
歴史
正保2年に伊勢三日市七大夫より『とさ村一ヶ所に手湯立等の祈祷怠りなく相守るべき者なり』として、工藤家初代久次郎禰宜より現在に至るとのこと。
記録によると明暦3年(1657)に大火で焼失。それ以前とも言われるが、定かではない。その後は貞享3年(1686)に、氏子中により再建。
昭和57年に総ヒバ造りで拝殿を新築。
現在は五所川原市十三古中道にあるが、嘗ては旧市浦村の十三村にある神明宮だった。
御祭日
5月16日 : 例祭
御祭神
天照皇大神
御祭神の神徳と御利益
【天照皇大神】
・ あまてらすすめおおかみ
・ 別称として『お伊勢さま』『神明さま』などがある
・ 『古事記』では、伊邪那岐命が黄泉の穢れを祓うために、日向の海で禊をした際に、左目から生まれたという
・ 月夜見命・素戔嗚尊と並び、【三貴子】とされる
・ 【天照】は「天に照り輝く太陽」の意味
・ これにより太陽神。ラーかな?
・ 高天原の支配者
・ 天皇家の祖神
・ 高天原に住み、田畑を耕し、養蚕を興して絹糸の生産法を織物技術を授ける
・ 日本で最初のひきこもり
・ 天照皇大神の食物を調達していたのが、豊受大神
《神格》
太陽神、高天原主神、皇祖神、総氏神、幡織神、農業神
《御利益》
開運隆盛、勝運、健康祈願、子孫繁栄、合格、出世、五穀豊穣、国土安泰、国家安泰、諸願成就、厄除け、魔除け
十三湖の蜆
・ 十三湖の蜆は【ヤマトシジミ】
・ 十三湖の蜆と言えば『大きい』で有名だと思う
・ 筆者の地元でも蜆はとれるが、大きさが桁違い
・ 大きいだけでなく食べ応えもGood!
・ 十三湖は岩木川と日本海が交わる汽水湖
・ 満潮時は海水が入り、干潮時に岩木川から栄養のある淡水が入り込む。これが蜆にとっては最良の環境に
・ 太宰治の『津軽』にも十三湖の蜆は出てくる
境内の様子
【鳥居】
笠木 : 水平
島木 : なし
木鼻 : なし
楔 : なし
額束 : あり
その他 : 貫が丸みを帯びている
・ 木造のため【黒木鳥居】の特徴に似ているが別のモノ
・ 額束があるが【神明系鳥居】の一つ
・ 入口には石造の鳥居がある(写真撮り忘れ)
・ 両方ともに額束がある
・ よく浜風にやられるため腐食が早いとのこと
【参道】
・ 今年は雪が少ない
・ 鳥居からまっすぐに御社殿へと続く
・ 各建物へと続く道はコンクリート打ち
・ もう椿が咲いていた
【手水舎】
・ 四脚の建物
・ 屋根は御社殿同様に鉄板葺
・ 青緑色をしている
・ 水は止められている
・ 水口が龍神様
【狛犬】
髪・眉 : 後ろ髪は腰のあたりまで伸び、神先はカールしているが、それが荒々しい波のようにも見える。前髪のカールが眉毛に見える。
口・歯 : 口腔内に舌がある。牙が上下に合計4本。他の歯は四角。歯並びが良い
髯 : 顎下からカールした髯が生えている
耳 : 伏せ耳だが、下にではなく横に伸びている
目・鼻 : 楕円形の目に、丸い瞳。大きい。立派な獅子鼻
毛・尾 : ライオンの様な鬣が顔周りにある。その下から流れるような毛並みが、身体に張り付いている。尾は中央に立ち尾があり、その周りを波を表現しているようなカールした毛並みが左右から生えている
手足 : がっしりとした手足。左手の下には、子狛犬・毬がそれぞれあり
姿勢 : 少し猫背のお座りの姿勢
・ 吽形型の手の下には子狛犬。唖形型の下には毬
・ 子狛犬の表情は笑っているように見える
・ 子狛犬の耳は伏せずに立っている
・ 吽形型の尾や狛犬の表情は、ドヤ顔風で笑っているように見える
・ 唖形型はまるで「ガハハハッ」と豪快に笑うような雰囲気
【摂社・末社】
・ 金刀比羅神社
・ 煌びやかさは一切なく質素な造り
・ 木造の平屋建て。屋根は御社殿・手水舎土曜に鉄板葺
・ 中は広め
・ 新築の木材の匂いがした
・ 龍神様の絵があった
・ 御社殿の向かって左側に庚申塚
【境内の石碑】
・ 鳥居の隣に【神明宮拝殿新築記念碑】
・ 創建300年記念とのこと
・ 鳥居をくぐり中に入ると【忠魂碑】
【御社殿・御拝殿】
階層 : 平屋
材質 : 木造
建築様式 : 神明造
屋根の特徴: 妻入り
屋根の材質: 鉄板葺
・ 神明造は屋根に鰹木があるが、こちらの神明宮にはついていない
・ 御住職曰く「浜風と浜鳥の影響で直ぐに駄目になる」とのこと
・ 新築時に取り払ったとのこと(御本殿側にはあるとのこと)
・ 新築前にはついていたが、浜風の強風で落下しそうで危なかったとか
・ 屋根が思いのほか綺麗な緑色
・ 御拝殿内も見た目通りに広い
・ 広々とゆったりと参拝できる空間
・ 新築の良い匂い
・ 日の光がたくさん入ってくるような造りに見える(参拝時は曇り)
【御拝殿内】
・ 干支の文字があるが、鋲で打たれた作品
・ 一つ一つが小さな折り鶴の形状
・ 参拝後にお守りとして一つの鋲をいただいた
御朱印について
・ あり
・ 初穂料は「いただいておりません」とのこと
まとめ・感想
十三湖をぐるりと回る感じで運転していると住宅外へと突入していく。その一角にある神社。拝殿内は青森ヒバの新築のような香りをしていた。好き嫌いもあるが筆者はヒバの匂いは好きだなぁ。
住宅街にあるが浜風が強くハンドルが取られることがある。今年は雪がほとんどないため危なくはなかったが…。神主さんが言うには「十三湖周辺はあまり雪降らないけど、今年は異常」とのこと。
最初は参拝後に神主さん宅を訪問したが留守。電話を掛けても出ない。「ここまで来て…縁が無かったかなぁ」という雰囲気だったが、出発直前に神主さんが御帰宅され御朱印をいただけることに!運が良かった~。
御朱印をいただいた後、拝殿内にある『十二支の文字が書かれた額縁』の前へと案内される。そこでその作品に使われている『鋲』をお守り変わりにと頂いた。地元の作家さんの作品とのこと。
帰宅直前に神主さんから「十三湖から近いところに日本一長い屋根付きの橋があるから、暖かくなったらまたお出で」と。帰宅後調べると【東日流館橋】とのこと。春になったらまた訪問しよう。向こうの霊場も気になる場所あるし…。