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猿賀神社/巳年…蛇…スネーク!

蛇と言えば?
段ボールに入って潜入する伝説の傭兵?
蛇を口寄せする忍者?
水の呼吸から派生した呼吸を使う剣士?

基本情報

神社名  : 猿賀神社
住所   : 〒036-0242青森県平川市猿賀石林175

旧社格  : 県社
御朱印  : あり
建立年  : 延暦12年(793)
創立者  : 坂上田村麻呂
その他  : 津軽龍神霊場
       辰年・巳年の守護神

歴史

日本書紀によると田道命は、仁徳天皇55年(367)に蝦夷の反乱兵手の勅命を受けて東北地方へと兵を進めた。しかし伊寺の水門で戦死。後に大蛇の姿となって平定した、という社殿が残る。
社殿によると「368年に蝦夷の毒手にあい敗死され、従者がその屍を仮葬し、賊を捨て帰京する。蝦夷によりその墳墓が暴かれるが、たちまちに遺体は大蛇と返信して毒気を吐発する。土人は大いに恐れて鹿角郡猿賀町(現在の秋田県)に祀り産土神とする。その後200年の時を経て、欽明天皇28年(567)に大洪水に遭う。その時に田道命の神霊は白馬にまたがり、漂木を船として流れに従って、現在の地に移遷する。当地の住民は神霊を迎え奉り、古木の洞穴に祀る」と云われている。
桓武天皇の御代に再び蝦夷を平定するとこになり、坂上田村麻呂将軍が兵を進めるが苦戦する。その際に田道命の霊感を受けて大勝した。
それにより将軍は延暦12年(793)8月23日に現在の地に祠を祀り、天皇へと奏上した。勅命により大同2年(807)8月15日に社殿を造営し、【奥州猿賀山深砂大権現】として勧請。『神威天長・国家安穏・黎民豊楽・悪鬼退散』を祈願した。
以来【猿賀の深砂宮(神蛇宮)】と崇められ御神徳四方に遍く、地方唯一の霊場として仰がれるにいたる。
嘗ては国司・探題の崇敬篤く、藩政時代に入り藩主津軽為信公により、祈願所と定められ社殿の改修造営、社領の寄進などがあった。
明治4年太政官政令により権現号を廃止し、【猿賀神社】へと改称。
明治6年に『郷社』に列せられる。
明治13年には『県社』に昇格。
戦後は社格が廃止させられたが、昭和34年に『神社本庁別表神社』に加列せられる。
崇敬者は県内だけでなく、北海道並びに東北一円に及ぶ。
また眼の守護神として特殊な信仰を受けている。

御朱印について

・ あり
・ 龍神霊場御朱印
・ 蓮の時期になると限定御朱印有り
・ 巳年の限定御朱印

御祭日

・ 1月1日       : 歳旦祭
・ 1月3日       : 元始祭
・ 1月7日       : 昭和天皇祭
・ 1月29日       : 旧歳旦祭
・ 2月2日       : 節分祭
・ 2月4日(旧1月7日) : 七日堂大祭
・ 2月11日       : 紀元祭
・ 2月12日(旧1月15日): 小正月祭・古神札焼納祭
・ 2月23日       : 天長祭
・ 3月14日(旧2月15日): 祈年祭
・ 5月3日       : 崇敬会大祭
・ 5月下旬       : 御田植祭
・ 6月28日       : 夏越の大祓
・ 8月15日       : 胸肩神社宵宮祭
・ 8月21日       : 御霊祭
・ 10月5~7日     : 十五夜大祭
  (旧8月14~16日)
・ 9月下旬       : 刈穂祭
・ 10月17日      : 神嘗奉祝祭
・ 10月・11月     : 七五三祭
・ 11月23日      : 新嘗祭
・ 12月28日      : 師走の大祓
・ 12月31日      : 除夜祭

・ 毎月旧暦の1日・15日 : 月次祭

御祭神

【上毛野田道命】
・ かみつけのたぢのみこと
・ 古墳時代の人、と言われる
・ 日本書紀によると仁徳天皇からの勅命を受けて、蝦夷の平定のために東北地方に兵を進めた人物
・ 蝦夷討伐で有名
・ 仁徳55年に蝦夷の反乱がおきると、田道が遣わされるが敗れる
・ 伊峙水門(いしのみと)で戦死
・ 従者は田道が手にまいていた遺品の玉を妻に与えた
・ 妻は悲しみから縊死したという
・ その後蝦夷が田道の墓を掘り起こすと、中から隊じゃがあらわれ、蝦夷を次々と噛み、その殆どが死亡したという
・ 北海道や東北地方にて信仰されている
・ 上毛野田道命の霊魂は秋田県の鹿角郡猿賀町に祀ったそう
・ その後洪水があり、上毛野田道命は神霊の白馬にまたがり漂木を船として乗り、青森県の平川市猿賀にたどり着いたという
・ 明治6年に発行された国立銀行紙幣の一円券の表面右に、田道の図が描かれていた
・ 崇神天皇の五世孫にあたる人物
・ 上毛野田道命を祀る神社としてもっとも有名な神社が【猿賀神社】
《神格》
開拓、武神、諸産業の神、交通安全、東北地方の守護神
《御利益》
五穀豊穣、旅行・交通安全、開運、厄除け、必勝祈願、勝利成功、商売繁盛

【保食命】
・ うけもちのかみ
・ 古事記では伊邪那岐・伊邪那美の「神産み」から生まれる
・ 神名は『大宜都比売(オオゲツヒメ)』
・ 大いなる食物の女神
・ 素戔嗚とツクヨミに切られたことで、その死体から様々な穀物を生み出した食物神
・ 古事記では素戔嗚に
・ 日本書紀ではツクヨミに
・ どちらにせその死体から様々な穀物類が誕生したという
・ 因みにツクヨミは切り殺した後に、そのことを日本最初のひきこ…天照大神に報告すると、それに怒った天照はツクヨミと永久に決別宣言をしたという
・ これにより世界は太陽と月が分かれ、昼と夜ができたとか
・ 日本書紀では五穀起源神話に登場する
《神格》
食物神、農業神、蚕の起源神、牛馬の神
《御利益》
農業守護、漁業守護、開運招福、災難厄除、航海安全、縁結び、子宝、安産、出世、家内安全

猿賀神社の蓮

・ 猿賀神社の胸肩神社(弁財天様)の周りに咲くのは蓮
・ 鏡ヶ池には7月~8月中旬頃になると、蓮が咲き乱れる
・ 和蓮
・ 北限の群生地
・ 弘前藩二代目藩主・津軽信牧が弘前市藤代の革秀寺から分け植えられたといわれる
・ 地元のお菓子屋では蓮根羊羹が人気とか

寄り道スポット

【田舎館駅待合室】
・ 無人駅
・ 外観は田舎の駅舎
・ 中は異世界
・ 平川市出身のGOMAさんの作品が描かれている
・ 椅子やゴミ箱までGOMAさんの世界
・ 田んぼアートが見れる『田んぼアート駅』と間違わないように
・ ワイは普通に間違えた
・ 田んぼアートの季節以外で行っても、道の駅とJRAの施設があるだけ

境内の様子

【鳥居】
笠木  : 反り増しあり
島木  : あり・反り増しあり
木鼻  : あり
楔   : あり
額束  : あり
その他 : 柱の上部に台輪が付いている
・ 明神系鳥居の発展形の台輪鳥居
・ 柱の上部の台輪が一番の特徴
・ 額束をよく見ると『奥州津軽の霊地』とある
・ 素材は石造り

【参道】
・ 御社殿に続く道は問題なく通れる
・ 狛犬側とか脇道に逸れると除雪していないため注意が必要
・ 胸肩神社へ続く道も問題なし
・ 鳥居の横や御社殿に近くには除雪後の雪が盛り上がっている

【手水舎】
・ 龍神様
・ 冬の時期にもかかわらず滾々と水がわいている
・ 珍しい光景
・ 凍結防止で止まっていることが多いのに…
・ 手水舎は雪の重みに耐えられるような設計のためか、珍しい八本脚の建物
・ 屋根はトタン。よく雪が滑り落ちそうで…

【鳥居近くの狛犬】
髪・眉 : 前髪カール。前髪で眉は見えない。ゴワゴワとした短髪
口・歯 : 口角をあげて笑っているように見える。普通の歯の他に牙も生えている
髯   : 顎髭がパヤパヤっと生えている
耳   : 伏せ耳で、髪に隠れている
目・鼻 : 円形の眼をしている。顔の大きさに比べて目は小さ目。平べったい獅子鼻で、古都らも小さめ
毛・尾 : 毛は体に張り付いている。尻尾はお尻にのっけている
手足  : 手足は体の大きさに比べて小さい。短足
姿勢  : お尻を上げて飛びかかろうとしている
【毬持ち・子守狛犬】
髪・眉 : 前髪カール。眉は前髪で見えない。背中まで伸びる長髪
口・歯 : こちらは笑顔な見た目ではない。普通の歯と長めの牙がある
髯   : 顎髭が生えており長め
耳   : 耳の先端が完全に下に向かって伸びている。ラブラドールみたいな耳
目・鼻 : 楕円形の眼をしている。獅子鼻。先ほどの狛犬に比べて、どちらも大きめ
毛・尾 : 毛並みは流れており張り付いていない。立派な立ち尾
手足  : 手足はがっしりとしている。大きい
姿勢  : 吽形は足元に毬を持ち、唖形は足元の子狛犬。お座りの姿勢
・ 親子狛犬
・ 子守狛
・ お座りの姿勢なのは毬持ちと子守狛だけで、他は飛びかかる姿勢
・ 毬持ち狛と子持ち狛は、他の4匹と違う種類?
・ 黒石神社の狛犬に似た姿勢
・ 毬持ち狛犬と子守狛犬は見た感じの特徴から江戸狛の流れを持っていそうな気がする
・ 手前の狛犬は黒石神社の狛犬に似ている
・ 出雲方に似ているが独自の進化を遂げた狛犬
・ 猿賀神社はいたるところに狛犬が居る
・ そのすべてが系統が違って面白い
・ また系統だけでなく表情や仕草も違う。動きのあるモノから、微動だにしないものまで色々とバリエーションに富んでいる

【末社・摂社】
階層   : 平屋
材質   : 木造
建築様式 : 入母屋造
屋根の特徴: 妻入
屋根の材質: トタン?
・ 胸肩神社
・ 弁財天様
・ 季節になると周りの池には蓮が咲き乱れる
・ 現在は銀世界
・ こちらの狛犬は新しく、三八上北方面でもよく見るタイプ
・ 蕪島神社の狛犬に似ている
・ 手足は長く筋肉質。牙も長い
・ 同じ場所なのに違うような雰囲気に感じる
・ 鳥居は両部鳥居

【その他】
・ 鏡ヶ池を中心に遊歩道を進むと占場がある
・ 水占いができる水天宮
・ 水が冷たくて遠慮したが…
・ 占場の水が出ているところは龍神様
・ そして上を見ると…
・ 蛇が!
・ そういえば巳年の守り神でした
・ 此処ではない弘前市の胸肩神社の龍神様もこんな形だった気が?

【御拝殿】
階層   : 平屋
材質   : 木造
建築様式 : 流造
屋根の特徴: 平入
屋根の材質: 銅板葺
宮彫り  : 龍神
木鼻   : 獅子
・ 立派な注連縄
・ 拝殿時に風雪を妨げるようにブルーシートで囲われている
・ 冬場は見た目だけでなく雰囲気も全然異なるのね
・ 外は寒いのに拝殿場所はほんのりとあたたかく感じられた
・ 御拝殿の後ろの御本殿は…道が埋もれていて遠目から
・ 屋根の雪は全て落ちていたが、聞くところによると凄かったらしい
・ 積もっているところは積もっているからなぁ
・ 『上毛野田道命』が祀られている場所までの道中も、御社殿から近いが滑る滑る
・ 合格祈願の近くではさすがに滑る・転ぶはNGなのか、滑り止めが巻かれていたが…
・ 屋根近くまで積み上げられる雪ってのも中々…

まとめ・感想

今年の干支は巳ということで、巳年に関係を持つ神社をリサーチすると猿賀神社がヒット。雪も一時期に比べて落ち着いてきたこともあり参拝することに。


道中で一番の降雪量が浪岡近辺だったという。凍結や轍でガッタガタだったのは、東北町から平内あたりまで。流石は津軽地方しっかりとした除雪で走りやすい。同じ青森でもここまで違うのかぁ、と感じながら無事に到着。降車御、寒い。流石は津軽地方…。
以前の野辺地八幡宮同様に参道以外は雪で覆われている。違うのは狛犬が埋もれていないが…近くまで行く勇気は無いなぁ。確実に靴に雪が入るなぁ。
先日の護国神社でも書いたが、冬場の神社の空気感は精神的にも物理的にも澄んでいて気持ちが良いものだった。他の季節が悪いというわけではないが、雪国出身ということもあるのかわからないが、冷たい空気が鼻から入って身体中を巡る気持ち良さ(?)っぽいものが感じられる。なんだか色々な物が目覚めるような感覚。

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